大人のたしなみ blog

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感化する力 吉田松陰はなぜ、人を魅きつけるのか


『感化する力 吉田松陰はなぜ、人を魅きつけるのか 』 齋藤孝

・組織のあり方を模索して世界的なベストセラーになった『学習する組織』(ピーター・M・センゲ、英治出版)でも、組織の一番の基本はビジョンを共有することだと説いている。あるいは一般的なビジネス書の中には、まずチームの人選を行ってから事業内容を議論すべしと説くものもある。組織をまとめる立場にいるビジネスパーソンの中には、「できることならそうしたい」と考える人も多いことだろう。どんな時代であれ、結局は人の思いの強さがものを言うのである。

ノーベル物理学賞の先達である湯川秀樹博士も、自伝『旅人』(角川ソフィア文庫)の中で以下のように述べている。
「ずいぶんまわり道をしたものだ」と言うのは、目的地を見つけた後の話である、後になって、真っ直ぐな道をみつけることは、そんなに困難ではない。まわり道をしながら、そしてまた道を切り開きながら、とにかく目的地までたどりつくことが困難なのである。