大人のたしなみ blog

映画、読書、旅日記をつれずれなるままに

しつもん仕事術


『しつもん仕事術』 松田充弘著

・人を育てるのがうまい人には、「教えない」「質問して、本人に考えさせる」という共通項があります。こう考えてみると、実は「教える」ということは、本人が気づく機会を奪い去る罪なことなのかもしれません。

ドラッカーは、「何事かを成し遂げられるのは、強みによってである」「人の強みよりも弱みに目の行く者をマネジメントの地位に就けてははならない」と述べています。短所を克服させようとするより、長所を伸ばすほうが、モチベーションは飛躍的に上がり、組織の成果も確実にアップします。

・すべてを失い、1人になって、いろいろ気づいたことがあります。それは、周りの人たちに対する感謝の気持ちが足りなかったことです。「人に感謝する、世の中に感謝する」。これが会社を失って得た大きな教訓でした。

・仕事というのは、本来、�@商品やサービスを提供する、�A商品やサービスがお客様の役に立つ、�Bお客様が喜んだ対価として代金を払っている、という順に流れていくべきですが、多くの場合、�@と�Bがほぼ同時に行われ、�Aがあとになるため、肝心の目的である�Aが、ないがしろにされがちです。サトーカメラの場合、最も重要な�Aに会社を上げて取り組んでいて、素晴らしいと感じました。

・米国の実業家アンドリュー・カーネギーはこう言っています。
「人間は、優れた仕事をするためには、自分1人でやるよりも、他人の助けを借りるほうがよいものだと悟ったとき、その人は偉大なる成長を遂げるんおである」
また、いろいろ課題や問題はあるけれども、忙しすぎて、どれも中途半端な状態に陥っている人も少なくありません。まずは課題を列挙してみて、すべて自分でやらないといけないのか、誰かに任せられないかなど、「手放す方法」を考えてみてください。
「やめる力」のある人は、仕事の質を上げることができます。企業が戦略を考えるうえでの基本は「選択と集中」です。経営資源は限られているので、分野を絞って集中投入することで高い効果が期待できます。個人にも、全く同じことが言えるのです。優先度の高い課題に重点的に取り組むためにも「選択と集中」は必須です。