
<宮口幸治>
もっとも大事なのは「子どもの話をちゃんと聞く」ことです。子どもに限らず誰が相手でも、みなさん、人の話っえてあまり聞かないですよね。自分では聞いてあげているつもりでも、しょっちゅう口を挟むものです。
特に子供相手だと、話がなかなか進まなかったりするので、つい焦って、ろくすっぽ聞かずに遮ってしまいがちです。
そのうえ「ああそうだったの。でもあなたにも問題があるんじゃないの?」みたいなことを言ったら、一発アウトです。子どもは自分の話を否定されたことで、大人が思っている以上に傷つきます。最悪、非行の原因になることすら、ありうるのです。
子どもにしてみれば、親や先生からコメントが欲しいわけではない。ただ話をちゃんと聞いて、自分のことを受け入れてもらいたい、それだけです。
ですから口を挟まないだけではなく、「ちゃんと聞いていると」というサインを出さなくてはいけません。相槌を打ってあげたり、オウム返しにしてあげたり、「大変だったね。しんどかったね」と声をかけてあげたりすると良いかと思います。