大人のたしなみ blog

映画、読書、旅日記をつれずれなるままに

幸福の商社、不幸のデパート


『幸福の商社、不幸のデパート』 水野俊哉著

色々と勉強になることが多く書かれていた。

○会社が重大なミスが多発する前には数々んお兆候があった。
原因は2つある
1、業務が多発する中で矢継ぎ早に人員を増やしたものの、きちんとした社内体制を構築できていなかった。ベンチャーにはよくあることだが、コーポレートガバナンス企業統治)が機能してなかったのだ。
2、社内のモラル低下だ。管理体制が機能していない中でも、それぞれが自発的に仕事を見つけて働いていくのがベンチャー企業の特徴である。
これは権限委譲が進んでいるということもできるが、好き放題しやすい環境にもなってしまう。このような状況ではコンプライアンスの徹底が難しくなる。

○人生にはいくつもの分岐点がいくつも存在する。そしてその多くは右へいくか左へいくかの分かれ道ではなく、じつは現状に留まるか、未来に踏み出すかの選択である。

○これからの時代は、ドラッカーが予言していたように「どのような貢献ができるか自問する」「自分の強みを発揮する」「ワンスキルだけでなく、複数のスキル、ノウハウを活用する」必要がある。
得意なことを最大限に伸ばすことも大事だが、じつは苦手分野の克服は、伸びしろが大きいだけに費用対効果が高いのである。

○労働の対価として受け取る報酬は環境次第であり、給与の額は必ずしも人の能力や評価をそのまま反映しているわけではない。
だから給与の額が自分の能力と考えるよりは、自分が本当にやりたい仕事についていて、お客さんや世の中に貢献できているかを考えるべきである。